ティーピーオー社労士事務所
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2019/6/3

従業員の方の私傷病の治療と仕事の両立(治療と仕事の両立支援助成金)

(病気のリスクを抱える従業員の方の増加)

 労働安全衛生法に基づく一般健康診断において、脳・心臓疾患につながるリスクのある血圧血中脂質等の有所見率は50%以上(平成26年)となり、病気のリスクを抱える従業員の方は増えています。これらの有病率は年齢が上がるほど高くなりますので、職場の従業員の高齢化の進展に伴い、病気を抱えた従業員の治療と仕事の両立への対応は今後益々増えると思われます。また、同法及び労働安全衛生規則では、「疾病で労働のため病勢が著しく増悪するおそれのあるものにかかった者については、その就業を禁止しなければならない」とされていますが、これは医師の意見を聞いて、配置転換等の必要な措置をとることにより従業員の就業の機会を失わせないようにし、やむえを得ない場合に限り禁止する趣旨ですので、就業の可否は慎重に判断する必要があります。

 

(私傷病時における休職制度のある会社)

 約9割の企業には病気休職制度(慣行含む)があります。その内、約7割は就業規則等に規定を設けており、約1割は規定もなく運用しているようです。(約2割は無回答。「メンタルヘルス、私傷病などの治療と職業生活の両立支援に関する調査」H25年 独立行政法人労働政策研究・研修機構)

 

 両立支援に関する助成金をご紹介します。

 

【治療と仕事の両立支援助成金 環境整備コース】

 治療と仕事の両立支援助成金 環境整備コースは、企業が直接雇用している週20時間以上勤務する従業員(正社員・契約・パート社員問わず)から、がん、脳卒中、心疾患、肝炎等の反復・継続して治療が必要となる傷病を負う者が出た場合に備えて事前に、①両立支援環境整備計画を作成し、②計画に基づき新たに両立支援制度の導入を行い、③雇用している労働者に「両立支援コーディネーター研修」を受講させて同コーディネーターを配置した場合に費用の助成を受けることができる制度です。

 

 (新たに導入すると助成金の対象となる両立支援制度の内容)

 

①傷病休暇(取得条件・賃金支払の有無は不問)、時差出勤、短時間勤務、復職後の試し出勤務制度等

※制度実施のための合理的条件・手続き等を就業規則等に規定する必要があります。
※両立支援コーディネーター(研修期間は1日のみ約7時間)の受講料は無料ですが、各地域において年1回位しかありません。また、研修費用(交通費・宿泊費等)が発生する場合は全て企業負担が必要です。

 

 (支給額)

1企業又は1個人事業主あたり一律20万円(将来に渡り1回限り助成)

 

 ご相談を承りますので、気になった方はご連絡下さい。

(広島市中区 ティーピーオー社労士事務所 澤田政彦)

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